史上最低水準の住宅ローン金利は、固定金利がいいか?変動金利を選ぶべきか?

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マイナス金利政策が導入されて、はや3か月が過ぎた。

マイナス金利政策の狙いはいくつかあった。

その内の円安誘導については、世界経済の動きの中で逆に円高に基調が続いている(2016年5月半ば現在)。

その一方で、住宅ローンをはじめ各種貸出金利は、これまでもかなりの低水準であったが、そこからまた一歩低金利へと向かっている。

マイナス金利政策が貸出金利の低下をもたらしたと、短絡的にいうのは間違いである。

住宅ローンなどの長期間の貸出は基本的には、国債の金利に依存するウエイトが高い。
そのため、国債の金利低下が住宅ローン低下をもたらしているというのが正しい表現だろう。しかし、マイナス金利政策が国債金利の低下をもたらしているわけであるから、マイナス金利政策が住宅ローン金利の低下をもたらしていると言うのであろう。

1980年代の住宅ローン金利は8%台というのも珍しくなかった。

1980年代前半のインフレ率が6%台であったことを考えると、順当な金利である。
2000年代は2%台が続いたが、2016年3月以降の金利は大手行でも1%を大きく下回り、中には0.5%台というものもある。

住宅ローン金利には、固定金利と変動金利がある。

どちらがいいの?と悩む方もいるだろう。

基本的には、どちらにもメリット、デメリットがあり、それらを勘案すると、どちらも同じリスクということになる。
固定金利は、借入時の金利が最後まで適用され、金利は上がることもなければ、下がることもない。
変動金利は、適用金利が(おおむね)半年単位で見直され、返済額は上下分を相殺して(おおむね)5年ごとに変わる。たいてい変動金利の方が低金利である。もちろん、それが続くならば、支払総額は少なくて済む。

かつては、金利上昇のリスクを考えて固定金利を選ぶ方が多かったが、昨今は、変動金利を選ぶ方が多いようだ。
上がる気配が見えたら、固定金利に借り換えしようというわけだ。

しかし、今のような超低金利時は悩んでしまう。

これ以上ない低金利だと思うならば、迷わず固定金利を選ぶべきだろう。
日本国の財政悪化は国債金利の上昇を誘発し、金利が上がると思う場合だ。しかし、さらに金利が下がるとなれば、「固定金利は金利が下がらない」というリスクを負うわけなので、損をしてしまう。

固定金利は、別の見方をすると、一定の保険をかけて(金利上乗せで支払)金利を固定させるというという行為だと考えればいいだろう。

さて、みなさんはどっち?