今こそ知っておきたい! シリーズ:賃貸住宅・不動産投資の基礎知識②不動産投資向け、賃貸住宅建築向けの金利について

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借り入れ金利の2つのパターン

 賃貸住宅建築や不動産投資を行う際には、多くの方は自己資金の多くを諸経費などに充てて、残りは金融機関からの借り入れで建築(あるいは購入)されます。

 金利によって支払金額に差がでますので、金利はとてもきになるところです。

 金融機関からの借り入れにおける金利には、2つのパターンがあります。

 市況により金利が変化する「変動金利」と金銭消費貸借契約(借入の契約)を交わした時点の金利が一定期間続く「固定金利」の2パターンです。

変動金利について

 不動産融資ローンにおける、変動金利は、金融機関の基準金利が変化するごとに上下する金利です。変動金利では、金融機関が「短期プライムレート」を基準にしており、一般的には半年ごと(毎年4月1日、10月1日)に利率の見直しを行っています。

 短期プライムレートとは、銀行が企業に融資する上で、業績面で好調な優良企業に適用する最も優遇された金利のうち、1年以内の短期間で貸し出す際の金利のことを言います。短期プライムレートは、金融機関同士がお金を貸し借りする際に適用される「市中金利」に連動しており、さらに、その市中金利をコントロールしているのが、日本銀行が設定する短期金利「政策金利」です。つまり、住宅ローンの変動金利は、一般的に日銀の政策金利に大きく影響されるということです。

固定金利について

 固定金利は、1年、3年、5年、10年、あるいは全期間固定など定められた一定の期間中の融資利率が固定されている金利のことを言います。不動産投資ローンにおける固定金利は長期金利(≒長期プライムレート)の影響を受け、長期金利は、今後の長期間にわたるインフレ、デフレや短期の金利に関する予想などに大きく左右されますが、一般的には主に新発10年物国債の影響を受けます。

最後に

市況を読み解き、「いまは、どちらの金利で借入を行うのが有利か」を判断し、手数料などを勘案しながら、フレキシブルに変動⇔固定を変更すれば、より良いでしょう。