賃貸住宅経営におけるリスクは主に4つだ。 その前にまず、「リスク」という意味について確認しておきたい。 日本においては一般的に 「リスク」とは、「危険」の意味合いが強いが、投資(不動産、金融など)の世界では、「予測できない」という意味にとらえるといいだろう。
- 空室のリスク
- 賃料下落のリスク
この二つは、最も賃貸住宅オーナーの気になるところだろう。 他には、
- 火災などの災害リスク
これは、損害保険でリスクをヘッジ(回避)できる。 保険という商品を購入して、リスクを(保険会社に)受け持ってもらっているのだ。 そして、最後は
- 事件事故などのリスク
あまり想像したくないことだが、所有する賃貸住宅において、事件が発生したり、あるいは入居者による自殺があったり、あるいは何らかの事故が発生したり、これらのことはなかなか、予防策が難しい。 入居者については、入居者審査の中で厳しくチェックしていると思うが、しかしながら完全に防げるものではない。 図1は、大鏡建設が供給&管理している物件の空室期間について、市町村別に分けたものだ。 エリアによってバラツキがあるが、25日~26日が平均となっている。
入居者のチェンジは概ね、次のような流れで行われる。 入居者が退去の意思を伝える(引越し日、退去立会日を決める。) → 引越し、退去立会い →退去日が決まると、そのころから、次の入居者の募集を始める。→ 修繕リフォーム、ハウスクリーニング(掃除)などを行う。→次の入居者に引き渡す。 という流れだ。 グラフでは、空室期間の平均は25日前後となっているが、修繕、掃除などに(手配から含めると)少なくとも2週間くらいの期間はかかるので、実質は10日くらいだ。10日なので、実質ほとんどないと言っていいだろう。 一般的に、入居者は2年ごとの更新の契約を交わす。1回も更新をせず退去するひともいれば、6年も7年も住む方もいる。平均すると3年と少しの期間だという。 約40か月だとすると、そのうちの約25日が空室ということで、大鏡建設が建築し管理している物件に関しては、空室リスクはかなり低いといえるだろう。