2021年最新版! 沖縄県の地価公示を読み解く

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ここからは、沖縄県の状況をみてみましょう。

沖縄県と那覇市の公示地価変化率の推移

 沖縄県における住宅地の地価は前年比プラス1.0%、商業地はプラス0.2%となりました。
住宅地・商業地ともプラスでしたが、昨年2020年は、まだ新型コロナウイルスの影響が露呈していませんでしたので、住宅地がプラス9.5% 商業地がプラス13.3%と大幅上昇でした。そこから一転、7年連続していた上昇幅に大きなブレーキがかかりました。

2021年最新版! 沖縄県の地価公示を読み解く|資産活用総研 大鏡建設

 次に、那覇市だけにフォーカスしてみます。
那覇市における21年の住宅地公示地価は前年比プラス0.6%、商業地はマイナス0.6%となりました。前年は住宅地9.9%の増、商業地は20.1%増とかなり狂乱の上昇幅でしたので、その調整局面に入っていたことに加えて、新型コロナウイルスの影響により、国内外の観光客が激減し、「一時的に使われなくなっている」物件が増えたことが大きく影響していると思われます。

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 ただ、上昇率に急ブレーキがかかったものの、これだけ経済に影響が出ている中でも、地価はほぼ横ばいという状況で大きく下げているわけではありません。
 近年最も地価が低かった2012年頃に比べると、那覇市の商業地では、平均して2倍以上になっていますし、住宅地も商業地ほどではないものの、その上昇幅は東京を大きく上回っています。

都道府県別の比較

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 図8は公示地価の前年比を都道府県別に並べたものです。昨年一昨年と2年連続して住宅地、商業地とも沖縄県が上昇率ナンバーワンでしたが、21年は住宅地3位、商業地5位となりました。ただ、住宅地では上昇は9つ、商業地は8つの道県しかなく、どれも低位でしたので、あまり大きな差がなかったと言っていいでしょう。

まとめ

 逆に、近年これほど上昇していて、さらに観光立県である沖縄県がマイナスにならなかったのは、大きな底力というか、ここから再び大きく上昇する可能性を感じます。新型コロナウイルスの収束はいつごろになるのか分かりませんが、遅くとも23年には観光業界はコロナショック前の水準に戻ると予測されています。
 22年3月に発表される公示地価は、おそらく今年並みプラス1%前後と思われます。しかし、ワクチンの普及で収束の見通しが見え始め、投資の勢いがいまのまま続くならば、上昇基調に戻るのは、もう少し早くなる可能性も大いにあると思います。