2018年3月27日に公示地価が発表されました。今年の沖縄県の地価公示は、どうだったのでしょうか?住宅地を中心に検証してみましょう。
公示地価は、住宅地・商業地・工業地 などに分かれていますが、2018年のこれら全用途は前年対比+0.7%となり3年連続でプラスとなりました。
3大都市圏では+1.5%、地方圏でも+0.04%となり、都市部だけでなく地方圏でも地価の上昇が見られるようになりました。不動産市況好調の波が全国に広がっている様子が鮮明となっています。
今回、目立ったのは、地方圏の上昇です。
特に、福岡、札幌、仙台、広島といった3大都市圏に次ぐ地方中心都市においての地価(住宅地、商業地とも)は大きく上昇しています。これらの都市は3大都市圏よりも高い上昇率を示しています。
これは、大都市圏からの余波が地方への不動産投資を招いていることが要因と思われます。
公示地価は地価公示法に基づき、国土交通省がその年の1月1日時点の地価を毎年1回3月下旬に発表するもので、主に土地の取引の際の規準となるものです。
住宅地の地価上昇
住宅地の地価上昇の全国平均は、前年対比でプラス0.3%、2年連続住宅地全国平均でプラスとなりました。
都道府県別でみると、下の表のようになります。
今年も沖縄県が地価公示(住宅地)で前年対比(つまり上昇率)がトップとなりました。上昇率は5.5%、3位の東京が2.4%ですので、倍以上の上昇率です。上昇している県は16都道府県(0.0含む)、前年よりもずいぶん増えました。北海道は、札幌等の都市部だけでなく、ニセコなど海外の方々が積極的に購入しているエリアもあり、それが地価上昇につながったと思われます。下位には、将来の人口減、世帯数減が予想されている県が並んでいます。
近年の沖縄県公示地価の推移
沖縄県の住宅地地価の上昇は5年連続となっています。
また、ここ3年の上昇率は、1.7%→3%→5.5%と年々上昇幅が大きくなっています。
確かに、最近の県内の住宅価格の上昇は、目を見張るものがあります。マンション価格も同様に坪200万を超える物件も珍しくなくなってきました。
地価上昇だけでなく、下げ止まりを含めてみると(つまりグラフでの右肩上がり)、2010年から9年連続になっていますので、「かなり、高くなったなぁ」という感は否めません。
次に商業地も見ておきましょう
県内の地価公示(商業地)は5年連続の前年比増、住宅地と同じように、上昇率は2%→3.2%→5.6%と年々上昇率が大きくなっています。
ただ、都道府県別でみると、国内外からの観光客が増加している京都府はプラス6.5%となっており、上昇率NO1ではありません。
2019年地価公示の予想
県内における住宅地の地価はかなり高くなっています。新築マンションの単価はもちろん、人気エリアの中古マンション価格も上昇しています。
人口動態から考えると、しばらく住宅需要は旺盛と思われますので、大きなネガティブな要因がない限りしばらく上昇が続くものを思われます。