2016年の半ばごろから、新聞などでは、「賃貸住宅建設、バブルの様相。空室率高まる。」という記事が散見された。
実際はどうなのだろうか?
新築住宅着工戸数を見ると、賃貸住宅(貸家)は、2016年1月~10月(11月末公開最新データ)の10か月で約34.5万戸、昨年の同期間が31.1万戸で+10.9%の伸びを示している。
図2
図2をみると、2016年の新築住宅着工数(貸家)は、どの月も前年同月対比でプラスとなっている。2012年~2015年も前年対比でプラス、であるから、5年連続でプラスになることが確実になった。
2016年の年間計を予想してみると、昨年の1年間が37.87万戸であるから、このペースで行けば、41.31万戸となるが、今年は上期の数字が大きく伸びた要因が大きく、後半やや失速気味であるので、最終的には40万戸台の後半になると思われる。
意外にも心理的な影響が大きいと思われるのが、気候要因だ。本土においては、11月に入り、例年に比べて早く寒さが厳しくなったこともあり、契約モチベーションが減速したことも影響を及ぼしているのだろうか。しかし、リーマンショック以後では最も多くなることは、確実であろう(執筆時2016年12月12日)。
では、沖縄県はどうだろうか?
2月5月8月で落ち込んでいるものの、他の7カ月はプラスとなっている。沖縄県においても、全国合計までとはいかないが、2016年も前年対比プラスとなるだろう。