家賃がたとえ上がっても、欲しい設備は何か?賃貸住宅の付属設備

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賃貸住宅のお部屋選びの際に、最初の基準となるのは、立地と家賃、そして、築年数などがあげられる。

そして、いくつかの候補が定まったときに、次に注目するポイントが賃貸住宅に付属する設備であろう。

賃貸住宅選びの際、家賃がたとえ高くなっても、ぜひとも欲しい設備は何だろう?

リクルート社が取ったアンケートの最新資料が発表されたので、検証してみたい。

このデータの回答者は、おそらく首都圏が多いと思われる。

沖縄においては、若干の違和感があるかもしれない。

しかし、沖縄においても、早晩、こうしたトレンドがくることは間違いないと思われるので、参考になるだろう。

(図1)
家賃が上がってもほしい設備

表を順に見ていきたい。

1位はエアコン。

沖縄だけでなく、いまでは北海道の一部など夏でも気温が上がらないエリアをのぞいて、多くの賃貸住宅で装備されているようだ。

引っ越す際に新たにエアコンを買ったとして、次に別のところに引っ越すときに、そこにエアコンがついていたら、買ってしまったエアコンはどうする?ということにもなりかねない。いまや、賃貸住宅を探すときにエアコンのない物件は、敬遠される第一条件だろう。

2位は、追い焚き機能付きのお風呂。

沖縄県においては、シャワーだけで済ませる人も多く、まだまだ追い焚き機能が求められる傾向ではない。まして、単独世帯ではあまり必要のない機能であるが、親族世帯では求める方もいるかもしれない。しかし、実際には「あまり使わない」という声も聞かれる。

3位、4位、6位はセキュリティー関連だ。

ピッピング対策キー、TV付モニターホン、玄関オートロック。
これらは比較的新しい賃貸住宅では、これらのうちのいくつかは装備されているものだろう。
セキュリティー関連の設備品のニーズは高い。中盤順位以降で見ても、スマートキーや防犯カメラ、など5つの項目がランクインしている。

沖縄県においても、近い将来セキュリティーレベルの高いマンションというのは、当然といった状況になるだろう。

8位の浴室乾燥機であるが、沖縄県において、これが標準装備されている賃貸住宅は、一部の高級分譲マンションを賃貸住宅として貸している例を除けば、ほとんどないだろう。
 
また、9位の温水洗浄便座(ウォシュレット)であるが、本連載でもかつて書いたことであるが、沖縄県における同設備の普及率は、40%を切っており日本の中でダントツの最下位である。この数字は賃貸住宅に限ってみると、おそらく10~20%程度であろう。

以前の同アンケートではランクインしていたが、今回は上位にランクインしていないものとしては、24時間ゴミ出しができる、などがあるようだが、こうしたサービスは高級な賃貸物件に限ったものだろう。

その一方で調査によると、表にはないが、「家賃が上がっても欲しいサービスはない」という、端的に言えば安さを求めるひとも20%程度いるそうだ。

 

また、いまでは若年層のほとんどが日常的に使うようになっているインターネット。

若年層がターゲットのワンルーム賃貸住宅においては、無料(賃料に込み)か安価なWIFIも必須項目だろう。

賃貸住宅のレベルは、年々向上している。

空室の出にくい賃貸住宅、経年による家賃の下落が少ない賃貸住宅となるためにも、多少建築費用が高くなっても、「入居者のニーズを満たす」賃貸住宅を建てた方がいいだろう。