沖縄県の地価公示推移

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沖縄県の街並み

資産活用総研第1回目コラムは、沖縄県、那覇市の地価公示の推移を見てみたい。

 

地価公示推移図(全国・沖縄県・那覇市)

図1

沖縄県全体の地価平均は、那覇市周辺の南部エリアだけでなく、各方面に存在する離島もすべてを含めての数字なので、大まかな傾向しかつかめない。 図1を見ると、他県と同じように沖縄県においてもバブル期という地価高騰期が存在しており、1980年代後半から、1990年代前半の地価は高かった。その後他県と同じように地価は下落し、県単位ではバブル前よりも低い水準となっている。

 

地価公示増減率推移線グラフ

図2

図2は、地価の増減率を示したもので、沖縄県だけでなく日本主要大都市も合わせて考察する。 ポイントは2つある。1つは、バブル形成など大きな上昇の動きは、主要大都市から遅れる。つまり、例えば現在のアベノミクス景気などによる地価上昇の動きなど大きなモノは、沖縄県では予測できるということだ。 2つ目は、2008年から2012年の動きに注目してみたい。 日本全国的にはリーマンショックの落ち込み~リーマンショックの落ち込みから浮上できないままの頃だ。この間他主要大都市に比べて落ち込みは少なく、また浮上するタイミングも早かった。 沖縄においては、他県にないリゾート開発や基地の返還などがあり、日本の全国的な動きと異なる点も多いということだろう。   沖縄県という県単位で考察するとこのようになるのであるが、那覇市のデータを見てみると、少し趣が異なる。(那覇市のデータは1990年以降しか公開されていない(日本では、那覇市だけ)ので、注意してほしい。) バブル期の上昇は全国有数で勢いよく上昇し、崩壊後は勢いよく低落した。注目したいのは2000年ごろのITバブル期にも上昇している点で、このころはファンドマネーがリゾート地だけでなく、那覇市のシティリゾートホテルにも資金投入をしていたことがうかがい知れる。那覇市の地価推移は、東京の推移に似ている。